開発とちょっとした運用的な端末を構築しようと考えたところ、HP製激安サーバーのML115 G5 が手元にあったため、構築してみました。
その時のメモを残します。
■環境
■今回の流れ
ML115 G5の場合、SATAのRAID1を組むことからMicrosoft KB922976 の制約が発生するため、以下の手順で作業を行うことにしました。
- ML115 G5に、HDD3台を搭載し、RAID1 + 物置HDDの構成を作成
- RAIDボリューム上に、管理用OSをインストール
- 物置HDD上に、運用VHDファイルを作成
- 作成した運用VHDをVHDブートして、SATAのRAID用レジストリ設定
- 管理用OSにて、運用VHDファイルを物置HDDからSATAのRAIDボリュームへコピー & ブートエントリの追加
- RAIDボリューム上にて、運用VHDを起動
ML115 G5に、HDD3台を搭載し、RAID1 + 物置HDDの構成を作成
ML115でRAIDを組む方法は、HPより公開されています。
日本HP - HP ProLiant ML115 G5 - テクニカル仕様
HP ProLiant ML100 Series Server User Guide p50〜52 あたり(pdf注意)
その資料より引用すると、以下のような流れとなります。
- BIOSでF10を押してROM-BASE Setup Utilityを起動
- Advanced > HDD Configration > nVidia RAID Setup
- nVidia RAID Functionを Enabledに変更し、F10で終了
次に、RAIDの設定を行います。
RAIDボリューム上に、管理用OSをインストール
VHDブートするためにはWindows7以降のブートローダーが必要なため、Windows7をインストールしておきます。
また、VHDファイルを一時的に置くため、RAIDボリューム上にパーティション・フォルダも用意しておきます。
物置HDD上に、運用VHDファイルを作成
VHDファイルを作成し、Windows7をインストールします。
以下のブログの「VHD に Windows 7 をインストールする簡易方法」が詳しいので、それに従いインストールを行います。
VHD ブートの設定方法 | Re:WorkStyle
なお、今回は不要だったのですが、場合によってはRAID用のドライバインストールが求められるかもしれません。
その場合には、以下の記事を参考にしてDISMでドライバを追加します。
Blogs - 高添はここにいます - Site Home - TechNet Blogs
また、ドライバはnForceのドライバを入れれば良いようです。
ST31500341AS 別のnVidiaのドライバを入れてみた ML115G5 | 誰がコレを欲しがるの?
ダウンロードページは、以下となります。
NVIDIAドライバダウンロード
作成した運用VHDをVHDブートして、SATAのRAID用レジストリ設定
KB922976の制約を回避するため、regeditを起動して、KBに記載されているレジストリを修正します。
Error message occurs after you change the SATA mode of the boot drive
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\Msahci # 値を0にする HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\IastorV # 値を0にする
なお、KBにはいずれかとありますが、以下の記事のようなこともあり得ますので、今回は両方とも0にします。
Blogs - 高添はここにいます - Site Home - TechNet Blogs
その後、再起動します。
管理用OSにて、運用VHDファイルを物置HDDからSATAのRAIDボリュームへコピー & ブートエントリの追加
再起動後、管理用OSを起動します。
コピー自体は、普通にコピペすれば問題ありません。
ブートエントリについては、bcdeditを使って、先ほども参照したブログの「既存の VHD をネイティブブート可能にする方法」の作業を行います。
VHD ブートの設定方法 | Re:WorkStyle
ブートエントリの追加を確認した後、再起動します。
■注意点
SATA RAID用のレジストリ修正しないままVHDブートをすると、一瞬のブルースクリーンが発生し、自動的に再起動が発生します。
その際、ML115 G5のRAIDステータスのところで、「degrade」と赤点滅の表示が発生します。
その後に物置HDD上の管理用OSを起動しても「degrade」のままとなってしまいます。
これにより、RAID1がうまく動かないことが考えられるため、degradeとなってしまった場合には、再度RAIDボリュームの構築からやり直したほうが良いかと思います。
■bcdeditについて
試行錯誤する上でいくつかオプションを使用しましたので、まとめておきます。
- ブートエントリを削除する
bcdedit /delete {hogehoge} /cleanup
- メニューの文字列の変更
bcdedit /set {hogehoge} description "fugafuga"
- 表示順
hogehoge → fugafuga順の場合
bcdedit /displayorder {hogehoge} {fugafuga}
- デフォルト選択
bcdedit /default {hogehoge}
参考:
bcdeditでVista/Windows Server 2008のブートOSメニューを変更する− @IT
bcdeditでブート・メニューの表示順序やデフォルトを変更する − @IT
http://8492ndsq.seesaa.net/article/152644844.html