2/17にデブサミ2017に参加しました。
Developers Summit 2017 エンジニアとして生きる、技術の先にある現実に踏み出す
セッション資料は以下で公開されています。
デブサミ2017、講演関連資料まとめ:CodeZine(コードジン)
ここでは自分の感想やメモを残しておきます。誤りがあったらすみません。
目次
- 会場まわり
- 【17-A-1】HoloLens とMixed reality がもたらす新しい世界
- 【17-A-2】Re: ゼロから文化を創り、技術を伝承する ~客先常駐エンジニアと「社内勉強会」で築いた価値と変化
- 【17-B-L】エンジニアのキャリア形成における、フリーランスの位置付けとは
- 【17-E-3】コンテナをフル活用した現場
- 【17-E-4】【GitHub Enterpriseユーザ企業登壇!】企業文化にイノベーションを起こすモダンなソフトウェア開発環境とは?
- 【17-C-5】コミュニティとエンジニアの生き方(仮)
- 【17-D-6】『もしもスクラムマスターがテストエンジニアだったら』(もしテス)
- 【17-A-7】執筆を支える技術と技術書のトレンド
会場まわり
DevBooks
今年は書籍の他、技術系同人誌も販売されました。今までと異なり、通路ではなく一つの部屋を使っていたため、ゆっくり見られて良かったです。
また、気になった同人誌、
- Network Maniacs vol.3
- にくじゃが流ドキュメンテーション入門~作業手順書編~
があったため、購入しました。
Ask the Speakerコーナー
今まで部屋にあったものが、今年は会場出てすぐに設営されていました。
気軽に質問できる距離感で、スピーカーの方への質問が初めてできました。
資料の公開について
タイムテーブルに資料が公開されるかが書かれていたため、資料の公開があるセッションは話を聞くことに集中できました。
【17-A-1】HoloLens とMixed reality がもたらす新しい世界
高橋 忍 氏 [日本マイクロソフト]
AR・VR・MRにガンガン手を出している同僚がいることもあり、自分もその雰囲気を知ろうと思って参加しました。
冒頭、
- 外部イベントでの公開は初
- 時間がないので詳細は毎月やっている別のセミナーで
とのことでしたが、HoloLensとMixed realityの雰囲気をつかむのには十分でした。
デモでは
- 現実世界の床を認識して、仮想世界のボールが転がる
- 現実世界の机を認識して、仮想世界のオブジェクトが机に隠れる
- 空間にExcelを投影して、内容を確認する
- 出張先で色々なオブジェクトを置けば、殺風景でなくなる
など、現実との境目がなくなりつつあるんだなと感じました。
HoloLensのスペックなどで印象に残ったのは、
- ケーブルレスなコンピュータ, 単体で動く
- シースルーレンズに投影
- 電源は2時間くらい
- ファンレスなので、静かに動作
- OSはWindows10
- Windows Updateもあるので、気をつけないと実行されてしまう
- 光と光を重ね合わせて表現する
- そのため、減光ができず、黒の表現ができない(黒は透明になる)
- 炎天下では使用しづらい
- 開発者用と商用では、HoloLensのハードは同じ
- 2DはUWPアプリ、3Dは C++ & DirectX、もしくはVS2015 & Unity
- アプリはWindowsストアアプリに出す
- Windows Phoneと思えば良い
などです。
また、Ask the Speakerコーナーで、
- コミュニティについて (HoloMagicians | HoloLens Creator Group Japan)
- 開発方法を知るためのアカデミーについて (Academy)
を聞いたり、人数が集まればデモなどもとのことでした。
HoloLens、実機で見てみたいです。
【17-A-2】Re: ゼロから文化を創り、技術を伝承する ~客先常駐エンジニアと「社内勉強会」で築いた価値と変化
須賀 俊介 氏 [VSN]
社内勉強会がない会社から活発に行う会社への変化に関するセッションでした。
印象に残ったのは、
- デブサミやコミュニティへの参加したのを受けて、社内でもやろうとした姿
- 社内勉強会を支援する予算を用意すること
- いわゆるIT系以外、エレクトロニクス系でも勉強会が発生
でした。
過去の諸先輩方の努力のおかげで勉強会があるのは、本当にありがたいと改めて感じました。
【17-B-L】エンジニアのキャリア形成における、フリーランスの位置付けとは
水野 竜与志氏、小山 哲志 氏 [ほげ技研]、林 英司 氏 [レバレジーズ]
フリーランスのお二方を交えた座談会形式のセッションでした。
印象に残ったのは、
- 税金などの手続きは、色々なセミナーに参加して勉強
- 発信する人に情報が集まる
でした。
話を聞く中で、一人でやるのは大変そうだと感じました。
【17-E-3】コンテナをフル活用した現場
坂部 広大 氏 [Wantedly,Inc]
Dockerをさわり始める中で、どのようにコンテナを活用しているのか気になり、参加しました。
前半は「The Twelve-Factor App」に関する話、後半は社内の課題解決のためにKubernetesを導入し、その後に起きた変化の話でした。
印象に残ったのは、
- 2人でインフラを支えている
- インフラ担当を権威化しない姿
- リリースまで時間がかかっていた原因を一つずつ潰す
- アプリ担当者でも簡単にリリースできるようにする
- 必要なツールは自作し、OSSとして公開
- 「インフラエンジニアは、運用保守ではなく、積極的にコードを書いて全体を最適化する」という意識
でした。
また、The Twelve-Factor AppやKubernetesについては、あとで調べてみようと思いました。
【17-E-4】【GitHub Enterpriseユーザ企業登壇!】企業文化にイノベーションを起こすモダンなソフトウェア開発環境とは?
根本 竜也 氏[マクニカネットワークス]、近藤 圭太 氏[レコチョク]、伊澤 好也 氏[フォーク]
レコチョク・フォークの2社について、
- 導入前の状況
- 導入で期待したこと
- 導入後に変わったこと
に関するセッションでした。
印象に残ったのは、
- お二方ともソースコードレビューがやりやすいとおっしゃっていた
- フォーク社のトップが一番ノリノリだったおかげで、導入決定が速やかだった
- G Suite(旧Google Apps) + GitHub EnterpriseでSAML認証している
でした。
【17-C-5】コミュニティとエンジニアの生き方(仮)
コミュニティには色々とお世話になっているので、気になって参加しました。
小林 由憲 氏[TickleCode]
いろんな勉強会の開催に関するセッションでした。
印象に残ったのは
- 自分の望む勉強会がなかったという動機から勉強会を始めた
- セッション + もくもく会を同時に行うもの
- 勉強会の信条(クレド)をしっかり作成し、それに従って勉強会を開催
- 参加者にスポットライトを当てる
- 自己紹介の時間あり
- 初学者や登壇経験のない人の発表を優先
でした。
阪田 浩一 氏
今回のデブサミで一番印象に残ったセッションでした。
特に、
- 勉強会の運営に関わろう、なければ作ろう
- 関西Javaエンジニアの会
- いいなと思った勉強会も、何もしないと止まってしまう
- 止まった後にやってほしかったなと思っても遅い
- 人にはステージがあるので、交代できるようにしないと続かない
- コミュニティは貢献で成り立つ
- 好きな技術を搾り取って捨てるだけで良いのか
- 「こうなりたい人」との時間と距離を近づけると、自分の普通が変わる
- すごい人がどう考えどう準備しているのかを見て、自分に取り込む
などが印象に残りました。
また、声も大きくしっかりしていて、とても聞き取りやすいプレゼンでした。
【17-D-6】『もしもスクラムマスターがテストエンジニアだったら』(もしテス)
太田 健一郎 氏[SHIFT]、米沢 毅 氏[SHIFT]
テストエンジニアの観点から社内ツールを作成した時の話でした。
印象に残ったのは
でした。
【17-A-7】執筆を支える技術と技術書のトレンド
日高 正博 氏、高橋 征義 氏
タイトルが気になって参加しました。
落ち着いた雰囲気の中、Twitterに寄せられた会場の質問にも答えたり、お二人の掛け合いがうまかったりと、会場をうまく巻き込んでいました。
印象に残ったのは
- 紙と電子書籍の違い
- 紙は保守的、1-2年持ちそうなのを選ぶ
- 電子書籍は、あとで更新すればいいかという意識で書ける
- 同人誌の良いところ
- 今ある技術を伝えられる
- 「すごいですね」と直接言われる機会がある
- 執筆を支える技術としてGit, CI, Dockerを使う
- 人手だと作業がすぐに止まり、校正などの回転を素早く回せない
- 書き手は届けたい人を想定する、間違うとお互いに不幸
でした。
また、Ask the Speakerコーナーで「著者のサインを電子書籍に頂く方法」を質問しました。
残念ながら今は良い方法がなく、色紙などで代替するしかなさそうでした。そのため、本当にお世話になった本は物理本として用意しておこうかなとも感じました。
最後になりましたが、今年もいろいろな話を聞くことができました。デブサミの関係者の皆様、ありがとうございました。