書籍レビュアーとして参加した、エキスパートPythonプログラミング 改訂4版 が発売されました

書籍レビュアーとして参加した、「エキスパートPythonプログラミング 改訂4版」が、7/21に発売されました。また、電子書籍版も発売されています。
「エキスパートPythonプログラミング 改訂4版」MichalJaworski [PC・理工科学書] - KADOKAWA

 
また、すでに訳者のうちの一人、渋川さんからも本書に関する記事が公開されています。
エキスパートPythonプログラミング改訂4版が発売されました | フューチャー技術ブログ

 
そこで、この記事では自分なりに書籍の紹介などをしていきたいと思います。

 
目次

 

書籍について

想定読者

出版社の紹介文に

本書は、Pythonを使って仕事をしている開発者が普段どのようなツールやテクニックを用いて仕事をしているのか、また開発者が実際に現場で用いているベストプラクティスについて解説した書籍です。

https://www.kadokawa.co.jp/product/302304004673/

とあるように、仕事でPythonを使っている方など、ある程度Pythonを使っている方向けのように感じました。

また、日本語版はPython3.10がベース、かつ、Python3.11のことも記載されていることから、最近のPythonの最新事情を知りたいという方にも役立ちそうです。

 
一方、プログラミング言語の経験がなくPythonへ入門したばかりの方にはちょっと厳しい内容かもしれません。

とはいえ、「まずは入門書を読んだ後、手を動かしてみて、将来これを読んで理解できるようになろう」という目標の書籍にするのもありかと思います。

 

内容

出版社のサイトにある目次の通り、Pythonやそれをとりまく環境について色々と書かれています。

各章はほぼ独立している印象のため、自分が気になっている章から読むと良さそうに感じました。

 
個人的には、Pythonを深く解説している部分はもちろん、それ以外の部分、例えば

  • 第2章の2.5にあるDockerの話
  • 第10章の10.5にあるミューテーションテストの話
  • 第12章全般、特にエラーログや分散トレーシングの話

もとても参考になりました。

これらは本書だけで完結する分野ではありませんが、次にどの方向へ進むべきかを指し示してくれる、そんな内容のように感じました。

また、第6章の並行処理や第7章のイベント駆動プログラミングについては、Pythonを読める人が他の言語をさわったときに「並行処理やイベント駆動はどのようになっているのかな」と気にするための取っ掛かりになりそうな内容でした。

 

レビューについて

今回、初めて翻訳書のレビュアーになったため、その様子を残しておきます。

レビュー参加のきっかけは、以前、「Python実践レシピ」本のレビューへ参加したときと同様、 @JunyaFff さんからのお誘いでした。今回もありがとうございました。

 
エキスパートPythonシリーズについて、自分は初版の頃から大変お世話になっていて、レビュアーとして参加できて嬉しかったです。

エキスパートPython初版を読み始めたのは、PyCon JP 2012のときに今回の訳者の一人である清水川さんから直接本を手渡されたことがきっかけでした。
PyCon JP 2012に参加してきました(9/15,16) - メモ的な思考的な

その後も改訂されるたびに購入し、このBlogの所々で顔を出しています。

そんな感じで本を熟読していたら、Pythonの仕事ができるようになり、ついには今回のレビュアー参加へと至りました。色々つながっていて本当にありがたいです。

 
今回の書籍のレビューでは、最初に日本語訳とレビュー観点などが記載された資料をいただきました。

そのため、どのように読み進めていけばよいか、いつまでに読めばよいかが明確であり、レビューを進めやすかったです。

また、他のレビュアーの方々のレビューコメントも見ることができたので、翻訳書のレビューの仕方など色々学ぶことができました。

 
個人的に気になる内容が豊富に書かれていたこともあり、最後まで通読でき、また

  • 翻訳がやや分かりづらいところをコメントできたこと
  • 過去の版から残っていたものをコメントできたこと

なため、レビュアーとして最低限の役割は果たせたように感じました。

貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

 

最後に

最近はPythonの書籍が数多く出版されています。その中での本書の魅力は、類書が見当たらない内容も含まれていることです。

どうぞよろしくお願いします!