DELL T410 に BESR2010 を入れたときのまとめ

DELL PowerEdge T410 に Symantec Backup Exec System Recovery 2010 (以下、BESR 2010) を入れた際、いくつか悩んだことがあったため、備忘のためにまとめ。

 

DELL PowerEdge T410 の構成

 

BESR 2010 でのバックアップ

VSSを有効にし、NASへのバックアップを実施。特に問題なし。

BESR 2010 でのリカバリ準備:カスタム Recovery Disk の作成

SymantecよりダウンロードしたDiskではNIC・HDDともに認識しなかったため、カスタム Recovery Diskを作成することに。(BESR2010のRecovery Diskは、WindowsPE 2.0 (Windows Server 2008 32bit ベース)の模様)

 

ドライバのダウンロード

DELLで公開しているため、そちらを利用する。
なお、ダウンロード時のOSは、WindowsPEに合わせて「Windows Server 2008 x86」としておく

 
NICドライバのダウンロード・解凍

  • 「ドライバ」→「ネットワーク」→「Broadcom - ドライバ」より選択する
  • 適用先「NetXtreme II Family of Adapters」
  • 複数のファイルが提案されるので、「HardDriveにあるBcom_LAN_14.2.x_W2K3_8_A03.exe」を選択する
    • 現時点での最新のドライバ


ダウンロード後、任意の場所に解凍する。

なお、組み込むNICドライバは、<解凍先>\NX2_W2K3_8_RIS_Drivers\b06nd51 内部のものであり、使用する理由は、<解凍先>\ReadMeFirst\Release.txt 内部を参照。
(「Currently known issues and limitations with Broadcom NetXtreme 1 and 2 drivers and devices.」の 3.に記載あり)


SAS RAID コントローラードライバのダウンロード・解凍
NICのドライバと同様、WindowsPEにはH700のドライバが組み込まれていないため、ダウンロード・解凍しておく。

  • ドライバ」→「SAS RAID コントローラー」→「DELL - ドライバ」→「PERC H700 Adapter」を選択
  • 「Hard Drive」の「 DELL_MULTI-DEVICE_A01_R268782.exe」を選択し、ダウンロード・解凍

 

Recovery Diskへの追加
  • BESR2010を起動し、「タスク」→「カスタム Recovery CD を作成」を選択
  • ウィザードが起動する。最初にカスタム前のCDが求められるので、そちらを端末に入れておく
  • ISOイメージの保管先は任意の場所を指定
  • 含めるドライバ画面では、既存のハードウェアにあり&Diskにないドライバの一覧が表示されるが、64bitのドライバは使用できないため、上記の2つのドライバを追加する
  • 指定するファイル名は以下の2つ。
  • ライセンス/オプションは任意

 
以上でISOイメージが作成できるため、このISOイメージをCDに焼いておく

 

リストア

上記で作成したCDでブートする

  • ネットワークの設定:任意の設定を行う
  • ネットワークドライブの割り当て:バックアップデータを保管したNASのフォルダを指定
  • コンピューターの修復:リストア対象のデータを指定し、リストア

上記の方法でリストアを行うと、次回ブートした際に、エラー「0xc0000225:要求されたデバイスにアクセスできないため、ブートの選択でエラーが発生しました」が表示されて起動することができない。

ディスクの状態を見ると、リストア自体は成功しているようだが、ブートセクタが破損しているようなので、ブートセクタを修正する。

 

Windows Server 2008 R2 のインストールディスクによる修正

Windows7では自動的にブートセクタを修復できるようだが、Windows Server 2008 R2では修復しないようなので、自力で修復する。

  • Windows Server 2008 R2 のインストールディスクにて起動
  • 「今すぐインストール」画面の左下に、「コンピュータを修復する」があるため、そちらを選択して起動する
  • コマンドプロンプトを起動し、手動でブートセクタを修正する。
    • Cドライブへと移動し、以下のコマンドを実行する
bcdboot <Windowsのインストールされているディレクトリパス文字>:windows /l ja-JP /s C:


「ブートファイルは正常に作成されました」が表示されればOK

上記で行っていることは、リストア時に Windows Server 2008 R2 ディレクトリが別のパス文字へと移動してしまったので、その別のパス文字にboot情報を作成し、それをCドライブと関連付けるようにした、という内容。
参考:Microsofthttp://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd744347%28WS.10%29.aspx

 

不要なWindowsブートローダーのエントリ削除

再起動すると、Windowsブートローダーには2つのエントリが表示されるが、片方は上記で作成したエントリ、もう片方は壊れているエントリとなる。

壊れているエントリは不要なので、コマンドプロンプトを使って以下の手順にて削除する。
参考:Microsofthttp://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc721886%28WS.10%29.aspx

 

ブート情報の一覧を表示

以下のコマンドで、ブート情報の一覧を表示する

bcdedit

 

ブート情報の削除

いくつか表示されたもののうち、deviceが{unknown}となっているものが破損しているものなので、以下のコマンドで削除する

bootedit /delete {ID}

 

確認

再起動を行い、Windowsブートマネージャーが表示されずに、Windows Server 2008 R2 が起動することを確認できれば、OK。