Windows Server 2008 からGPOにてクライアントへプリンタを配布することができるようになったとのこと。
便利なので利用することに、のメモ。
環境
サーバOS
- Windows Server 2008 R2
- GPOを配布するDC
- プリントサーバーの役割を追加済
- ドメインの機能レベルは Windows Server 2003
クライアントOS
- Winodws 7 や XP が混在
流れ
1. 全クライアントに「クライアント側拡張機能」(KB943729)を適用する
参考:Windows Server 2008 R2の真価:第7回 強化されたグループ・ポリシー機能 (1/2) - @IT
2. Windows XP世代用に、「PushPrinterConnections.exe」を入手する
Windows Server 2008 R2 のインストールメディアには「PushPrinterConnections.exe」が存在しないため、別途用意する。
- Windows Server 2008 のインストールメディアから取得する
- Windows Server 2003 R2 管理ツール パック (x86)の「pmcmgmt.exe」をダウンロードし、Windows XP (32bit)端末にインストールする
- インストール後、「c:\windows\pmcsnap\pushprintconnections.exe」(デフォルトの位置)を取得する
3. GPOのログオンスクリプトに「PushPrinterConnections.exe」を設定する
参考:TechNet - PushPrinterConnections.exe ユーティリティを展開する
4. プリントサーバーにプリンタをインストール
Windows Server 2008 R2 の場合は x64であるため、ドライバは x64用を利用する。Windows Server 2008 R2 のプリンタドライバが存在しない場合は、Windows 7 x64 で代替可能となることがある。
なお、x86用のプリンタドライバは、x64用プリンタを追加した後、追加ドライバーとしてインストールする。
ちなみに、ドライバー名が同じでないと、プリンタ配布時に x86/x64を切り分けて配布してくれなかった。ドライバー名は変更できないため、x86とx64でドライバー名が異なる場合は、x86用のプリントサーバーを立てる必要がある模様。
参考:プリンター ドライバーを更新および管理する
また、インストール型のプリンタドライバしか提供されていない場合は、インストールが可能な端末にインストールした後、その端末の印刷の管理*1を利用して Windows Server 2008 R2のプリントサーバに接続し、ドライバーの追加を行うこと。
この場合、手元の環境ではWindows XPの印刷の管理では追加ができず、Windows Server 2003 R2 x86 では追加することができた(上記の「プリンター ドライバーを更新および管理する」にも記載されている)。
5.プリンタをGPOにて展開するように設定する
印刷の管理から展開するプリンタを選択し、「グループポリシーの展開」を行う。詳細は下記を参照。
参考:プリンター接続を展開する
上記により、GPOが適用される段階で(XP世代の場合は、ログオン時)に、環境にあったドライバを持ったプリンタが配布される。
なお、配布されない場合には、プリントサーバー上のプリンタのプロパティの共有タブで、
- このプリンターを共有する
にチェックが入っているかを確認し、チェックが入っていない場合にはチェックを入れて配信されるかを確認する。
それでもダメな場合は、プリンタードライバーが信頼されていないかもしれないため、以下の記事を参考に設定する。
信頼されていないプリンタドライバーを持つプリンタをGPOで配布する - メモ的な思考的な
*1:mmcを起動、スナップインの追加と削除を選択すると、印刷の管理がある